ミスター・ノープロブレム

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東京国際映画祭2本目です。
アサイチの回で通勤ラッシュの地下鉄に乗るのが
心配なので六本木ヒルズまでタクシーで。
家の前を通りかかったタクシーの運転手さんが
ちょうど近所の個人タクシーで出車して都心に
出るところでした。年は私より4歳上。ご近所の
変遷の話で盛り上がりました。朝からこういう
いい出会いがあると楽しくなります。

さらに席に座ると中国人らしき一行が来て
私の隣りに座るので
「そこは私の友人の席なのですが」と言って
見ると、これから始まる映画の主演の范偉
ではないですか。
思わず「范先生!」と話しかけてしまいました。
このブログにも書きましたが、オメガという会社
が中国映画祭をやった時に来日して、舞台挨拶
の前に二人でホテルで鰻を食べたことがありま
す。大学の先生のような感じで、コメディアンと
いう感じがまったくありません。
もっとも、この作品もそうでしたが、もうコメディも
シリアスもござれの名優ですね。

映画は南京陥落後の1943年、国民党の首都と
なった重慶を舞台にした老舎の原作を
電影学院の映画史の先生であるという梅峰が監督した真摯な作品。
文革初期に紅衛兵につるし上げられて湖に投身自殺した老舎の
没後50年を記念した作品でもあるそうです。
そのせいか観客は中国人が多く、私の見たところ
電影学院の学生や院生っぽい人がチラホラ。
質問した人も二人ともそれっぽかったですね。
映画も興味深かったけれど役者が良かった。
あとで友人たちとイヤな男と感想の一致した若い
男の秦も俳優はとても上手かったし、
QAに登場してくれた映画初出演という第三夫人役
の京劇の女優さんが存在感がありました。
登場した時の服装もちっとも派手じゃないセーターに
マフラーでノータイのスーツにシャツの范偉といい
バブリーな中国にあって一服の茶ような清涼感が
残ります。

でも、だからこそ、監督が一番印象に残るモノクロ映画として
挙げた費穆の「田舎町の春」ぐらい、映画祭の通訳なんだから
ちゃんと日本語タイトルを訳して欲しかった。
聞いた司会のプログラミングディレクターも「しょうじょうの春」
だから分からなかったのかも知れないけど首をかしげていて、
東京国際のレベルが分かってしまうというもので残念でした。

追記 同作品は芸術貢献賞を受賞。范偉は惜しくも主演男優賞
を逃しました。

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