マダム・チャンの日記

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zoom RSS 山の音

<<   作成日時 : 2017/04/20 06:25  

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NHKBSプレミアムでお昼に今週は原節子特集をやっています。
月曜は『わが青春に悔いなし』、火曜は『山の音』、
昨日は『青い山脈』前半でした。
仕事そっのけでかじりついています。

『わが青春に悔いなし』と『青い山脈』は見たことが
あったのですが『山の音』は映画を見るのは初めて。
川端康成の一番の傑作はこの『山の音』ではないかと
思っているんですが、映画もすばらしかった。
さすがは成瀬巳喜男です。
夫に愛人がいる嫁と若夫婦を心配する舅のほのかな
愛情を描くのですが、自分の思いにすら無自覚のような
戦後すぐの日本人の慎ましさ、端正さに感動。

嫁の原節子も熱演ですが、さすがに
「女房は子どもだから親父が可愛がる」と夫が言う
にはトウが立ちすぎていて、だってこの時代の34って
十分年増だろうと、同じ頃に『ノンちゃん雲に乗る』
で小学生二人(ノンちゃんの鰐淵春子がかわいい)の母親役を
やっていた原節子のほうが年相応の色気でずっと良かったと
思うわけです。

それに対して、44才で舅をやった山村聡がいい。
笠智衆も『晩春』で行き遅れの原節子の父親を
40代でやってたけど
どう考えても舅や父親を年の近い男優にやらせて
原節子と組ませたのって確信的。
男優がどんなに大根だって嫁あるいは娘との情愛が
にじみでるっていうものです。
昔の日本の監督って手練れだよなあ。

この映画の配役は本当にすごくて
そりゃ、山村聡、嫁に思い入れるよなと納得の姑役が
長岡輝子(年取ってからの俳優座での舞台しか知らなかった)で、
秘書役が『青い山脈』の新子役の杉葉子です。
『青い山脈』のヒロインにしては、と思っていた女優ですが
こういう脇役だと存在感はある。
もっとも翌日改めて『青い山脈』を見たら
下手に美少女を新子にしなかった今井正も手練れだと思う。
原節子が戦前ナチスのユダヤ人政策支持だったと書いた今井正が
戦後民主主義の象徴のような映画に原節子を抜擢したのは
何だったのだろうと映画界って実に海千山千です。
サイテーな原節子の夫が上原謙で大根が逆にいい味出してて、
なんと父親役の山村聡より実年齢は1つ上。
戦前からの二枚目スターにこういう役をふり、戦後デビューで
中年になってから映画出演した東大出のインテリ山村聡と組ませたのも、
深謀遠慮の配役だと思う。

一家が住むのが鎌倉でバスに浄明寺と出てきて
ここって引退してから亡くなるまで原節子が住んで
いたところだと不思議な感じだし、
ラストシーンの広々とした公園がどこの郊外かと思えば
なんと新宿御苑なので感銘を受けました。
62年前の映画を見ると
日本人も日本もまるで変ってしまったのだなあと感無量です。

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