春節聯歓晩会実況中継

今日は中国の新年2日目、初二ですね。
毎年大晦日つまり除夕は仕事しながらチラチラと
『春節晩会』を見ていたのですが
今年は実況中継の場に立ち会うという経験をしました。

というのも、ニコ生放送で司会の日本語同時通訳
小品・相声は解説、歌舞は歌詞を日本語テロップで
流すというので、その通訳と翻訳をCCTV東京事務所の
スタジオでやっていたからです。

いやあ、スリリングでした。
同時通訳よりも翻訳が。
番組のプログラムが発表になったのが放送の前日、
でも待てど暮らせど台本は来ないので
とりあえずネットで歌詞を探してもらい
自分もネットでその歌を誰かが歌っている映像を探し出し
なんとかすべてではないものの
有名な歌は訳せたのですが、
当日になって本当に歌う歌詞が出てきたのは夕方で、
直接スタッフの隣りで口述で訳し、テロップに打ち込んでもらうという
泥縄作業。

特にタイトルだけは分かっててネットでも探し出せなかった、
たぶんこの番組のために新しく作ったのだろう歌の
歌詞の翻訳には頭を抱えましたね。

九三閲兵 威武震撼
三個必勝臝得全球喝采

反腐倡廉 民心所向
党風政風 社風清風満懐

合作共贏 収穫満載
中国足跡 跨越五洲四海

ですからね。

一瞬どうするよ?と途方に暮れかかりましたが
時間が迫ってるので必死で訳しましたよ。

その他にも、

一帯一路 藍図無限精彩
人民幣入了藍進入了前排
超級計算機蝉聯世界六連冠
再接再厲速度越来越快

浩瀚宇宙 我们来訪
暗物質探測衛星飛向天外
青蒿素方剤 中医学塊宝
屠youyou登上了諾貝爾奨台

など、すごい歌詞のオンパレード。

それでも、まさに火事場の馬鹿力というやつで
数十分後の放映に何とか間に合わせましたが
冷静になったら二度と訳せないと思います。
現にいま、訳文がまったく思い出せず。

そんな歌詞ばかりではなく訳していて楽しいものもありました。
主に前の日に訳した名曲がそう。
「茉莉花」とか「我的祖国」とか、
ネットで動画を探して、改めて味わいなか゛ら訳しました。

「茉莉花」は映画『ジャスミンの花開く』でも訳したことがあります。
「我的祖国」は朝鮮戦争を描いた映画『上甘嶺』の挿入歌で、
映画はほとんど忘れられてるけれど、
この歌はいまだに歌い継がれていて、習近平夫人の彭麗媛も
持ち歌にしてよく歌っていました。
のど自慢などでは歌唱力のある小さい女の子が歌ったり
していますね。
いい歌です。

ヴィッキー・チャオが子供たちと歌った「六尺巷」も
多少道徳臭はあるけれど
有名な逸話なので楽しく訳しました。
趙薇の故郷である安徽省にある塀に囲まれた通りの話。
どっちの土地だと争っていた隣り合う両家が
始皇帝は死んでも万里の長城は残ると諭されて
互いに三尺ずつ譲ってできた塀と塀の間の通りを
歌ったものです。

この歌が選ばれたのも同じ理由だと思いますが
小品のほとんどがその手の精神教育みたいでした。
そうした小品を見ていて思い出すのは、小学校の時、
道徳の時間に見せられた教育テレビの道徳ドラマです。
つまらないけど道徳の授業するよりはマシと
なんとなく見ていた時の気分にそっくりになりました。
昔の小品が懐かしいです。

今年の春晩は政治的色彩が例年に増して強いと
中国人ですら言っているようです。
ただ中国人の知り合いたちは
あんなものニコ生でやって日本人が興味持つとは
思えないと言うのですが
これが9万人が見て、累計閲覧者数は1億5千万人
と大成功だったそうです。
書き込みもおおむね好意的だったようです。

というのも客観的に見て、歌唱力や踊りのスケールと
出演者の動員力が日本の紅白など足元に及ばないから
でしょう。衣装も電飾もすごい。
お金と電気量が紅白の数倍はかかってそうです。
これを見た日本人は中国の国力をまざまざと感じたのでは
ないかと思います。
本当に時代は変わった、と深夜のタクシーの窓から
ひっそりと暗い東京の街を眺めながら思いました。






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