マダム・チャンの日記

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zoom RSS 劉震雲と浅田次郎さん

<<   作成日時 : 2017/11/29 11:04   >>

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昨夜は東大で劉震雲と浅田次郎さんという日中を代表するユーモア
作家の対談があり、私も通訳で参加させてもらいました。仕事とは
思えない抱腹絶倒のひとときを過ごさせてもらいました。

浅田さんを対談相手に指名したのは劉さん。
『蒼穹の昴』『珍妃の井戸『中原の虹』『憑神』の大ファンとか。
司会の茅野裕城子さんが暴露しましたが、
劉さんは自分の『温故一九四二』を馮小剛が映画化するにあたり
浅田さんに軍糧を被災民に放出する日本軍の将校役で出ないかと
その個性に惹かれていたのです。
その浅田さんも、劉さんを評して、
「ユーモアを書ける人には同量のペーソスがある」
これぞ、まさに劉さんの小説のタイトル「一句頂一万句」
一万句に匹敵するひとことの重みというものです。

劉さんは先月、茅野さんが書評家の豊崎由美さんと対談した時に
豊崎由美さんが「パール・バックには絶対に書けなかった中国の庶民の
心からの言葉」と言った評にも感銘を受けたと言っていました。
これ、本当ですね。
私もパール・バックの『大地』に描かれる中国の農民は悲惨で重苦しく
ちっとも胸に迫ってこなかった。西洋人が思う搾取され圧政の下で苦しむ
東洋人という類型でしかない。
一方、劉さんが描く中国の農民は貧しくとも生き生きと生きる
したたかでたくましくてユーモアに満ちた生きた人間たちです。

ここのところ、北京市内の民工が追い出されていることが
ネットで話題になっていますが、劉さんは『盗みは人のためならず』
で描いた北京の工事現場に出稼ぎに来ていた劉躍進はどうしている
だろうと思うそうです。
ちなみに劉さんの奥さんは農村の女性たちの権利を守るために
ゴロツキたちの脅しにも屈服しない民権派弁護士で、
ヒラリー・クリントンとミッシェル・オバマに表彰されています。

そういう話を対談ではしましたが、その後の宴会は当然ぶっちゃけた
話になります。
劉さんの新作が90万部というのに、日本はせいぜい9千部だよ
と驚いた浅田さん、作家の印税は15%というのにも目を丸くして、
48元×90万×0.15は680万元、つまり10億円。
税金はと浅田さんが聞くと、出版社が払うから自分は払わなくて
いいのだという返事にまたまたびっくり仰天。日本で仮に10億印税で
入ったら、5億は税金で持って行かれるそう。
中国の税制って、まだまだ抜け穴だなあ。
これ、私も覚えがあって、中国の翻訳料も通訳料もクライアントが
税金払ってくれるんですよねえ。しっかり、源泉取られる日本とは
大違い。

ま、そんな大金持ちでも庶民のことを知り尽くし、
彼らに心を寄せなければあれらの作品は書けません。
新作もまだ60ページしか読んでないけど
メチャクチャ面白いです。
読み終わったら、翻訳にとりかかります。

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