マダム・チャンの日記

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zoom RSS 『ブラインド・マッサージ』と『紫禁城の月』

<<   作成日時 : 2016/09/24 07:04   >>

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本を二つ、翻訳者からいただきました。
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『ブラインド・マッサージ』は去年の暮、北京のMOMAで見た
ロウ・イエ監督の『推拿』の原作です。
映画も日本公開される予定ですが、畢飛宇の原作の翻訳も
映画に先駆けて出ました。
映画は映画でロウ・イエの会心の作だと思いましたが
原作を読むと、映画は仕方ないことではありますが
盲人のセックスだけにフォーカスしていたのだと分かります。
原作はもっと深く広く盲人の世界と悩みを描いていて
その人間関係もよく分かります。
映画を見てから原作を読むか
原作を読んでから映画を見るか
どちらでもその鑑賞を妨げるものではないので
お勧めです。

『紫禁城の月』は中国で大ヒットしたドラマの原作だそうです。
翻訳は二段組みの上下二冊という労作。出版社と翻訳者に
まず敬意を表します。
時代物の官場小説は私はあまり手を出さないのですが
これは特に主人公が若い頃は『蒼穹の昴』か
日本人が書く中国時代物エンタテインメント小説かという
波乱万丈で面白い。
ただ後半、主人公が大清相国になってからは話がやや
ワンパターンで、もうひと波瀾あって欲しいし
三人の妻を娶るのがすべてやむなく義理で、女のほうが
一方的に惚れてというのは男の願望だけという感じだし
また三人が仲良く嫉妬も何もないというのも
ありえないだろうと理想的すぎて(男の)もともと役人という
作者の限界かなあ。王岐山が絶賛するわけだと思いました。
でも、翻訳は清朝歴史オタクが楽しんで訳したのがよく分かる
見事なものでした。註も詳しくて楽しい。

二冊比べると翻訳とは何かということをつくづく考えさせられました。
前者は原作にどちらかというと忠実で日本語としてのこなれを
優先しすぎることのない、文学としての翻訳というスタンスが誠実、
後者は読み物として、まるで日本人が書いた中国エンタメ時代小説
という感じで、これはこれでありと思いますが
やはり文学でなく飽くまでも読み物ならよし、ということかなという
気がします。

実は私、また小説の翻訳をするので大変に参考になりました。
贈っていただいた翻訳者さんたちに感謝です。

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