マダム・チャンの日記

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zoom RSS 『海洋天堂』監督来日

<<   作成日時 : 2011/06/01 07:45   >>

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一昨日から『海洋天堂』の薛暁路監督の通訳中。
震災以来、来日キャンセルが続いたので、通訳の仕事は久しぶり。
こんな時期にも関わらず来日してくれた薛監督に感謝。
もっとも、薛監督はそもそも『北京ヴァイオリン』などの脚本家だったのに、
電影学院の大学院生だった頃から自閉症患者施設でボランティアをしていて、
それを題材にして書いたこの脚本を映画化するにあたって、
やはりこの業界で一番自閉症児を理解している自分が監督するしかないと
初めてメガフォンを執ったという人だけに、
作品に対する思い入れがひとしおだったので、この時期の来日も引き受けて
くれたのだろう。

実はこの作品が映画化できた経緯はジェイ・チョウの『言えない秘密』に似ていて、
脚本(構想)を知った香港のビル・コンが出資を決め、その人脈で超一流のスタッフ・
キャストで新人監督の強力バックアップ態勢を取っている。
父親役は『言えない秘密』の黄秋生に代わって、ジェット・リーが演じ、
カメラマンは李屏濱に代わって、クリストファー・ドイルが担当、
ヒロインは同じグイ・ルンメイが演じている。
なので作品のクオリティーは初監督作品とは思えないほど高い。
そして主人公の自閉症の青年を演じた文章の演技は本当に本当に素晴らしい。
ドラマ『奮闘』や『蝸居』でのイケメンぶりを見てよく知っていたはずなのに、
最後のタイトルバックで名前を演じるまで文章とはまったく気づかなかったほど、
主人公の大福になりきっていた。

そして、監督のインタヴューを通訳していて、ああ、本当にそうなのよねと
思ったのは、
自閉症児のボランティアを14年間も続けてこれたのは
別に高尚な気持ちからでも何でもなくて、自閉症児の母親と友だちになった
からであり、その母親に会いに行ったのも彼女がとても美しく魅力的な
人だったので同性として興味を持ったからだ、というのが説得力があった。
結局、人間を惹きつけるのは何よりもまず人間の魅力なのだ、
人間を動かすのは思想や主義ではなく、あくまで人間なのだ、ということだ。

女性監督に関する質問をされた時に、彼女が日本の女性監督の作品は
1つしか見たことがないが、とても素晴らしかったと言って挙げたのが、
『郷村医生』と言うから、うん? と思って、はたと『ディア・ドクター』だと気づく。
電影学院で脚本を教えている彼女は大学院の入学試験にも『ディア・ドクター』を
使ったそうだ。
『ディア・ドクター』もいいけど、同じ監督の『ゆれる』はもっといいわよと言うと
観てみたいと言うので、
以前中国語字幕をつけたビデオがちょうど家にあるので、それをあげることにした。

昨日は発達障害者支援法を推進する議員連盟のメンバーである公明党の
衆議院と参議院議員との鼎談が設定されていて、監督と公明党本部まで
出向いたところ、
鼎談相手の議員の1人は何と大学の中国研究会の後輩だった。
彼、西田実仁議員が去年の12月に中国訪問した際、機内で時間つぶしのために
この映画を観て感動し、帰国後は習近平副主席と会ったことよりも先に
この映画のことを党内で報告しまくったのだそうで、さすがは我が後輩と可笑しくなった。
実は私もこの映画を観たのは年末に北京に行った時のJALの機内であり、
ぼろぼろ泣いてしまったのだが、幸い隣りの席がどちらも空いていたので、ホッとしたのを
思い出す。

発達障害のお子さんをを持つ親でなくても、子を持つ親なら誰でも感動する映画だと思う。
公開は7月中旬、シネスイッチ銀座なので、是非。

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コメント(8件)

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『海洋天堂』公開待ってました!中国人の友達がDVDを見せてくれました。涙があふれてきました。YOUTUBEに日本語版の予告があったので見た途端思い出してウルウル

ジェットリーが大きなザルを持っていた時なんだろう?オォ〜!こんな物作るんだ!!と感動しました。
日本語字幕を見て再度泣く事でしょう。
タオル地のハンカチ持参です。
MASApon
2011/06/01 23:58
インタヴューに来た記者さんもライターさん
も皆が皆、「いい映画ですねえ」と言ってい
ました。なので通訳していても気持ち良かっ
たです。
こういう映画が当たらないようでは日本人の
恥です。皆に見てもらいたい映画です。
マダム・チャン
2011/06/02 07:39
初めまして。私は海洋天堂については以前から日本での上映を強く願っていた自閉症児を持つ父親です。
とても微笑ましい内容のブログです。
西田参議院議員とは以前から面識があり、1月にお会いしたときにもこの海洋天堂について話しました。
昨年の機内でご覧になったことも聞いておりました。
高木議員も入られての素敵な鼎談だったようですね。
後日、公明新聞にも掲載されるとのことで楽しみにしております(^-^)
マサキング
2011/06/03 08:46
マサキングさん、はじめまして

そうでしたか。高木議員は弟さんが自閉症なの
だそうです。日中の社会と制度の問題点につい
てのいい鼎談でした。
自閉症患者の多くは母親が世話することが多い
ので、なぜ父と子? という質問も多かったです。
翌日対談した自閉症研究者の辻井正次先生とは
そのあたりの話が出ました。こちらはクロワッ
サンプレミアムに掲載されるそうなので、よか
ったら読んでみてください。

私も昨日、作家の米谷ふみ子さんの夫であるユ
ダヤ系アメリカ人作家が自閉症の息子のことを
つづったノアのシリーズをアマゾンで購入した
ばかりです。
マダム・チャン
2011/06/03 09:47
はじめまして。昔中国語かじったりしたので中国のことは関心あります。去年の正月には「覇王別姫」を娘を連れて観に行き、衝撃を与えてやりました。
米谷さんの本のファンでもあります。ご夫妻両方の本を読むことにより、より深く考えさせられました。米谷さんはすごい。
はる
2011/06/27 22:42
はるさん、ようこそ。

米谷さんの歯に衣着せずに、アメリカ社会や
日本社会の悪いところをズバズバと批判する
姿勢は読んでいて気持ちいいですよね。
「世界」に連載していたエッセイがしばらく
休載になるそうで、体調でも悪いのかしらと
心配しています。
マダム・チャン
2011/06/28 06:47
お久しぶりです、今日「海洋天堂」観てきました。子を持つ親としてやっぱりボロボロに泣けました。ジェットリーがノーギャラでも演じたがったのがわかります。
文章は芝居の神が降臨?同行した友達が、本当に自閉症の役者なのかと思ったと言ってました。
ルンメイちゃん、スクリーンで観たのは「言えない秘密」以来。ノーブルな美しさは顕在でした。もうちょっと観たかったなー?
(そう言えばこの映画の主題歌もジェイですね?)
sanjiao
2011/07/25 22:35
ジェット・リーはスマトラ沖の津波で長女を
危うく失いかけて、その後2年間、映画を撮ら
ず、慈善基金活動していて、自閉症団体にも
援助をしていたそうです。
実は中国ではこの映画はあまりヒットしなかった
のですが、日本ではスマッシュヒットしているそ
うです。日本人、捨てたものじゃないと思いまし
た。
今日から朝日新聞では学習障害児の特集記事が連
載されています。子を持つ親として、こうした問
題には無関心ではいられないですね。
マダム・チャン
2011/07/27 08:23

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