マダム・チャンの日記

アクセスカウンタ

zoom RSS 第2回 中国ラジー賞 金の箒賞

<<   作成日時 : 2011/03/02 10:26   >>

面白い ブログ気持玉 14 / トラックバック 0 / コメント 0

昨年から始まった中国のラジー賞である金の箒賞の
第2回受賞作品が発表された。
昨年の栄えある第1回受賞作品は張芸謀監督の
『三槍拍案驚奇』。
順当な選出だと思う。
張芸謀監督作で日本で公開に至らなかったのも
この作品だけ。

本家本元のゴールデン・ラズベリー賞に対して
中国のラジー賞を「金の箒」と名づけたのは、
中国語で興ざめすることを「掃興」と言い、
箒は中国語で「掃箒」だから。
当然、賞杯も箒で、受賞者は誰も受賞に来ないので、
郵送で送りつけているそうである。
ちなみに受賞作(者)は4万人のネット投票と
31人の映画批評家らによって選ばれているとか。

で、第2回の今年は『大笑江湖』と『非誠勿擾2』と『孔子』
の3本が金の箒作品賞選ばれた。
賞の創始者である評論家の程青松(『玲玲の電影日記』の脚本家)
によれば、
いわゆるダメダメ映画と言う意味の本来のラジー賞に相当するのは
『大笑江湖』だけとのこと。
『孔子』が選ばれたのは、孔子の理想を実現できる君主
がおらず、使途の道を放棄した孔子を、
あたかも身を寄せる国のない放浪者として描いたことに
対する異議申し立てという意味とのこと。
これ、分かる。
私も今、訳あって論語関連の翻訳をしているのだけど、
映画『孔子』のチョウ・ユンファ演じる孔子は
もっともらしいわりには深みがなさすぎた。

『非2』が受賞したのは、実は『非1』よりも真面目だし、
重い内容があるのだが、
なまじ、『非1』の続篇としたために、中途半端な作品に
なってしまったためだと言う。
実は葛優とスー・チーの恋愛部分をカットしてしまって、
死を目前とした孫紅雷を中心とした作品にすれば、
いい映画になったのに、という不満からの授賞とのこと。

面白いのは受賞を知った馮小剛監督の反応で、
受賞に怒るどころか、
「なんで自分の単独受賞じゃないんだ。
審査委員は優柔不断すぎるじゃないか」と文句を言い、
「いっそのこと永世金の箒賞も取りたいものだ」と続けて、
『非2』の脚本を書いた王朔も、
今後はぜひ金の箒脚本賞も設けて欲しい、
自分が映画の脚本を書いた年は必ず受賞したいと言ってると
わざわざ選出委員の1人に電話したという。
このユーモアがいかにも馮小剛と王朔らしい。

これに対して程青松は、
「悪いけど1本に絞るのなら『大笑江湖』であって、
『非2』ではないよ」と、こちらもユーモアある応酬。
さらに加えて、これまでの馮作品はさまざまなことへの
配慮や妥協がつきものだったから、
いつかそうした配慮も妥協もなく、本当に馮監督が
自分の表現したいことを思いのまま表現した作品を
見たいという意味での授賞なのだと言う。
馮小剛がいつか映画化したいという『温故1942年』
を私もいつか見たいと思う。

金鶏賞は回を重ねるごとに面白くなくなってきているが
この金の箒賞には中国映画に対する映画評論家と観客の
鋭い批評精神がうかがえて面白い。


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 14
面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い
ナイス ナイス ナイス ナイス
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
第2回 中国ラジー賞 金の箒賞 マダム・チャンの日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる