|
息子に見せる日中歴史の旅の最後の目的地。 私が読んだどのガイドブックにも書かれていなかったが ここは月曜休館だった。おかげでハルピン市街から20キロは 離れている平房区に2日続けて通う羽目に。 幸いタクシーではなく、一昨日は北京とは別の甥が運転する車で、 昨日はその妹の夫が運転する車で行ったので助かったが、 それでも、地下鉄工事中ということもあり、数年前とは比べものに ならない道路の混雑ぶりで、 2日とも郊外に出るまでに非常に時間がかかり、 結構大変な思いをしての見学となった。 でも、行ってみてよかったとつくづく思う。 ハルピンには10数年も通い続けているのに、 実はなかなか足を運ぶ勇気がなかったのだが、 行ってみたら、ここの展示は非常に良心的なもので、日本軍の残忍性を暴くというより、 史実をきちんと立証し、しらしめるという態度が貫かれていた。 福島さんも「南京大虐殺記念館の展示に比べるとずっと上品ね」と言う。 何よりも犠牲者は1462人ときちんと具体的な数字を挙げ、 氏名が判明している犠牲者についてはその名札で研究棟から監獄へと続く廊下の壁を 埋め尽くしている点に事実の重みを痛感させ、思わず心から哀悼の意を捧げる気持ちに なる。 そして、昨日はたまたま旧暦の7月15日、 中国で言うところの「鬼節」、日本の「お盆」だったので、 売店で売っている白と黄色の菊の生花の花束をお供えすることにした。 息子も展示室と野外の生々しい施設跡を見学した後だったので 自ら進んでその花束を犠牲者の名札の下に供えていた。 どこにも反日スローガン的な標語はなく、 「731部隊の遺跡を保護し、きちんと利用することは平和を愛する 全世界の人間の共同の責任である」と パスポートを示すだけで入館できる入館チケットに書かれている ところにも広島の精神に似たものを感じて、日本人が見学しても 素直に事実を受け入れられるようになっていると思った。 ちなみに中国語ガイドと日本語ガイドも常駐していて、 前者は50元、後者は200元とのこと。 私たちは息子以外は中国語が分かるので中国語ガイドを頼んだが 彼女の説明を、日本語で通訳するのは禁止だという。 説明を正しく通訳しているか判断できないので、とのこと。 なかなか慎重である。 数人のグループで訪れれば200元は高くないかもしれない。 中国語ガイドはみな若い女性で、なかなかきれいで感じもよく、 よく教育されていると感じた。 このあたりにもこの遺跡に力を入れていることがよく分かる。 遺跡を後にする時、福島さんが息子に感想を聞くと 「日本人はなんてバカだったんだろうと思った」と言う。 今回の中国の旅で日本が中国でしたことを知識としては知っていたが それをリアルな形で見たことは息子にとってとても大きなことだったと 思う。 ただ、社会科のレポートにこれを書くのは嫌だな、と言う。 確かに調べれば調べるほど重い気持ちになるだろうから、その気持ちは 分かる気がする。 川島芳子の生死の謎については、息子も非常に興味があるようで そっちが書きたいそうだ。 |
| << 前記事(2010/08/24) | ブログのトップへ | 後記事(2010/08/27) >> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
学生の頃「南京大虐殺」関連の本や、「悪魔の飽食」などをよく読んでいました。なので、中国留学中に色々と旅はしたものの、どうしても南京やハルピンを訪れる勇気がありませんでした。 |
ミッシェル 2010/08/26 15:00 |
息子は今、東大の加藤陽子先生が、 |
マダム・チャン 2010/08/30 08:20 |
| << 前記事(2010/08/24) | ブログのトップへ | 後記事(2010/08/27) >> |