マダム・チャンの日記

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<<   作成日時 : 2008/05/22 07:28   >>

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いい映画を見た。
これだから中国映画はやめられない。
何度失望しても何度失望しても、今度こそと思って見続けてしまうのは、
数年に一度、必ずこういう映画にめぐりあえるから。
顧長衛と李檣と蒋雯麗に感謝。

それにしても、中国は今でも自由の国ではないが、
ついこの間までは魂の自由さえも剥奪されていたんだなあとつくづく思う。
芸術を志す若者が都会に出て自分の才能を試すチャンスさえも許されない。
異なったセクシュアリティーは変態と決めつけられ迫害される。
窒息しそうな現実世界の中で偏見と孤独と向き合い、
決して理想を捨てようとしないヒロインを
蒋雯麗が女優としての武器の顔とスタイルを捨てて演じる凄絶さ。
すごい女優さんだったのねー。
本人はとっても明るくて気立てのいい可愛い人だったけど
内に秘めた物がすごい。
この映画は絶対に日本で公開して欲しい。
そして、この映画がそこそこでもヒットしないのならば、
日本の観客は本当にバカだと思う。
前作の『孔雀』も良かったけれど、あちらが青春篇なら
こちらは中年篇なので、より私の胸にダイレクトに響いた。

蒋雯麗が15キロも太って、ブスメイクしてるので、
美形は楽しめないかと思ったら、
画家を志す青年役の李光潔がなかなかの掘り出し物。
若い頃の耿楽みたいなロンゲのハンサム君。
ヒロインがゲイのバレエダンサーと食事をする食堂は
『孔雀』で兄妹3人が食事をした食堂じゃないかなあ。
『孔雀』との共通点は舞台の町。
映画では鶴陽市となっている河南省の安陽市。
脚本家の李檣の故郷だそうだ。
顧長衛によれば時代から取り残されたような、
改革開放前の中国の雰囲気を残している数少ない所だそう。
ロングで撮った町の全景が『孔雀』とそっくりで、
『孔雀』と『立春』の二つの作品の登場人物たちは同世代の
多くの中国人の不遇の人生を代表しているのだろうなあと
思うと胸を打たれる。

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コメント(5件)

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脚本家の李檣、監督の顧長衛と女優の蒋雯麗を尊敬します、とてもパワーがある作品で素晴らしかった。
特にバレーの先生の芯がよかった。人物の内心の絶望感をよく表現された。何回とも感動で泣きました。
郭より
2008/05/22 08:45
そう。彼の話が一番切ないですね。
私もホロリとしました。
あと20年遅く生まれていれば。
女はやっぱり男より子どもよねー、
李檣って男なのによく分かってる。
マダム・チャン
2008/05/22 12:09
調べたら、ダンサーを演じた焦剛は劇団四季にも
いた(今もかも)人ですね。知らなかった。
知らずに彼の舞台、見てたかも。
『ライオン・キング』とか『ママ・ミア』で。
マダム・チャン
2008/05/22 14:09
ここ数年、金と宣伝ばかり大きくでているヘボ映画ばかりでした。まだ続きそう。小心者の私としては、こんなご時勢には歴史大作ファンタジーよりも小市民の生活臭い映画を見て心を癒したいものです。アジア同時公開、世界同時公開に日本がはずれていてもいいじゃん、といつも思ってました。
『立春』って昭和の日本映画を思い起こさせるようなタイトルですね。
マダム、私はいい作品は一過性のヒットは望まず、長い年月をかけて普遍的に見られればいいと思います。
孝姐
2008/05/24 00:11
顧長衛は『赤壁』のカメラマンに決まっていたのに
『立春』の撮影がずれこんで断ったようですね。
そのへんからも彼の姿勢がうかがわれます。

でも、クオリティーは高いけど地味な作品も日本で
そこそこヒットしないと、劇場が二の足を踏んで、
配給会社がいい作品を買えなくなっちゃうんですよ。
そうすると、日本ではやたらと派手な作品だけが
公開されるという悪循環に陥ってしまう。
なので、大ヒットとは言わないまでも、採算が取れる
程度にはヒットしてもらわないと、と思うわけです。
マダム・チャン
2008/05/24 06:05

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